FPちゃんねる

寒いとこ在住のファイナンシャルプランナーです。FPならではの「年金&保険&税金&金融&不動産&相続贈与事業承継」がからんだことをブログにしてみます。

年金受給で60歳前半に多い勘違いを指摘する。その年金貰えるから手続きをしよう。

FPは毎年法改正、税制改正の度に6分野のアプデをしなければならない。

知識を深めたい分野や弱い分野のセミナーをよく受講しています。

 

受講した講師の中に年間150件年金セミナーを開催してる講師プロ(一般の方向けが多いそうな)がいて、

勘違いでものすっごい多いのは現在60歳前半の方が年金貰えるって知らないことです。繰上でしか貰えないと思ってるのです。

私も勘違いしてる人がたまにいるなーと思っていましたが、一般の方向けに数こなしてるプロ講師がいうのだから間違いないのであろう。

60歳前半の方の話なので、当てはまらない方は興味ないでしょうが、60歳前半のご家族がいたら教えてあげましょう。

そんな勘違いを伝えます。

 

年金は65歳から?いいえ違います

 仕組みも計算も難しいですが、まずは今日のブログで頻繁に出る専門用語を覚えて頂きたい。

繰上=年金を65歳より前倒しして受給する

繰下=年金を65歳より後にして受給する

国民年金=老齢基礎年金=1階部分(全部同じことです)

厚生年金=老齢厚生年金=2階部分(全部同じことです)

厚生年金=特別支給の老齢厚生年金(今日のメインはココ)

そう、厚生年金は2つあるのです。

 

なぜ同じことなのにいくつも単語があるのか?遺族年金、障害年金も組み合わせると、各個人で違ってくるから単語が変わってしまうのです。

 

公的年金の仕組みと該当者

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老齢基礎年金と厚生年金の該当者

上記のような図はテレビでもよく見るので、わかる方が多いと思います。

公的年金は国民年金+厚生年金の2階建てです。

会社に所属しているならば天引きになっているのですが、勘違いの一つに「厚生年金しか払っていない」と思っている方がいるのですね。

給料明細が厚生年金もしくは社会保険料になっているから。

記載が厚生年金なら「国民年金+厚生年金」。

社会保険料なら「国民年金+厚生年金+健康保険料」。

扶養家族の分も全部含めて払っています。

 

老齢基礎年金の基本的な計算式

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老齢基礎年金の計算式

780,100円は今現在(平成31年度)の老齢基礎年金満額の金額です。

480カ月というのは12カ月×40年。

保険料納付済み期間というのは未加入・未納期間があれば減少します。

・原則10年以上払うことで年金は受給できる。(満額じゃないことに注意する。あくまで払った期間であり、満額は40年です。ここも勘違いしてる人がいる)

・支給開始は65歳。

死ぬまで受給できる

老齢厚生年金の仕組みをなるべくわかりやすい図にして計算してみる

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老齢厚生年金が2つあるという図

①の老齢厚生年金と②の特別支給の老齢厚生年金があるのです。

そして①と②は全く別の年金なのです。

今回のブログの結果を先に言えば、「年金って65歳から貰えるもので、65歳より先に貰うのは繰上受給だと思っていた。」は勘違いである。②の特別支給の老齢厚生年金に該当する今60歳前半の方はとにかく早く手続きして貰えってことです。

 

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日本年金機構回答

もちろん繰り下げもありません。
繰下げがないっていうのは下げたからといって年金額上がるわけじゃないのです。

貰える金額が変わらないなら今すぐ貰うべき年金なのです。

念のため所得税と住民税は今回詳しく説明していません。

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老齢厚生年金の計算式

平成15年の3月と4月で計算の切り替えがあるのですが、平成15年3月まではボーナスから社会保険料を徴収していなかったのです。そして平成15年4月からボーナスからも社会保険料を徴収し始めました。「月額」と「報酬額」の違いです。よく見ると乗率も違うののがわかりますか?ボーナス徴収分があるので乗率を下げたのです。年間にすると年金額が変わらないように乗率で調整されているのです。

この公式じゃわかんねーよ!と思うのは無理もないので例を上げます。

 老齢厚生年金計算例

【被保険者期間】

~平成15年3月まで324カ月(27年)+平成15年4月~156カ月(13年)

【平均標準報酬月額】35万円

【平均標準報酬額】 45万円

(35万円×7.125/1000×324カ月)+(45万円×5.481/1000×156カ月)=1,192,741円

 

ちなみにこの平均額はどこからきているのかというと、日本人の平均的な報酬額らしくいです。これに老齢基礎年金満額780,100も合わせると1,972,841円

さらに妻の老齢基礎年金満額780,100を足すと2,752,941円

月で割ると約23万円になります。

あれ?23万ってなんかよく聞くなと思ったそこのあなた。

これが厚生労働省発表の金額でありテレビ雑誌など連呼されている夫婦で23万円の根拠の計算式です。

 

②の特別支給の老齢厚生年金とはなんなのか?

思い出してみましょう。

そういえば年金って昔60歳から貰えてたよなぁということを。

国は65歳に設定した当時、60歳から貰えてた年金が65歳からになったといって国民は納得できないだろうと思い、受給年齢を調整することにしました。

60歳から65歳未満の間、支給年齢を徐々に引き上げ特別に支給しているのです。

その部分が特別支給の老齢厚生年金です。

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特別支給の老齢厚生年金該当者年齢表

報酬比例部分=特別支給の老齢厚生年金にあたります。

報酬比例部分が65歳で厚生老齢年金にスライドしているのがわかりますか?

つまり、老齢厚生年金の計算で出した金額が特別支給の老齢厚生年金にあたるのです。

先程の計算例の1,192,741万円というやつです(金額は各個人違います)。

 

特別支給の厚生老齢年金を貰えると気付いたら請求する手続きをしよう。

誕生日該当してる!

えらい勘違いしてる!

と気づいたら年金請求しましょう。

 

step1: 平成31年(令和元年)なら62歳の方は誕生日がきたら該当しますね。

「年金の請求書」が誕生日の3か月前に日本年金機構から届くので手続きしましょう。

 

step2: 勘違いしてて繰下するからと年金の請求をしなかった場合、65歳の誕生日の3か月前に65歳から貰える「年金の請求書」が届きますが、特別支給の老齢厚生年金の請求がされなかったことが書いています。ここで請求すると通常の年金と一緒に貰っていなかった特別支給の老齢厚生年金が貰えます。

 

step3: 65歳はとっくに過ぎてて繰下するからと請求してなかったよ!という方は請求の時効は5年間です。今すぐ年金事務所に問い合わせ請求しましょう。