FPちゃんねる

寒いとこ在住のファイナンシャルプランナーです。FPならではの「年金&保険&税金&金融&不動産&相続贈与事業承継」がからんだことをブログにしてみます。

資産運用を保険でするのはやめなさいという理由・外貨建て保険編

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日本人は保険が好きである。
何かあった時の保障という安心が好きなのだろうか?
安心という言葉をお金で買っているのかもしれない。
資産運用と保険をなぜミックスして売っているのかというと「安心を買えて更にお金も増えますよ」というのは、言葉は悪いが騙しやすいのである。
だって保障はちゃんとついてるんだもん。

最近、外貨建て保険の苦情が前年の3割増え2,543件であるとのことで、商品を扱っている保険会社や金融機関は金融庁よりお叱りを受けたそうな。
そんな外貨建て保険の仕組みと、やめなさいと思う理由を述べてみる。

資産運用を保険でするのはやめなさいという理由・外貨建て保険編

私がみなさんに言いたいのは、保険と投資が混ざった商品を買うのはやめなさいということです。
保険商品には人件費、宣伝費、運営費など経費相当の手数料が含まれています。
その手数料は保険料のどの位を占めるのかという中身について、保険会社が公表する義務はないのです。
さらに代理店である金融機関などは、代理店手数料として商品ごとに保険会社から手数料を貰っています。

つまり投資しているはずなのに、手数料という名の儲け分は保険料を払った瞬間に赤字になっている訳なんです。
私は株もやりますが、極端に言うと外貨建て保険というものは、払った次の日に30%まで下落した株価になっているようなもんなのですよ。損切したくてももう出来ないような頭真っ白大暴落株です。

外貨預金の仕組み

まずは通常の外貨預金の説明から。
外貨預金とは円を外貨に換えて、他国の預金金利で運用する商品です。
定期預金1年の米ドル金利は、ソニー銀行2.0%、イオン銀行2.0%(2019.6.18現在)となっていて、日本国内で定期預金するよりよっぽど高い金利なのは一目瞭然です。

リスクとしては為替リスクがあるため、解約時に円高になっていると元本割れが生じる可能性があるということ。
円を外貨へ(TTS)、外貨を円へ(TTB)には手数料がかかるということです。
あとはカントリーリスクといってその国の政治事情等に経済が左右されること。

米ドルの為替手数料は0%~0.5%位と扱う金融機関で手数料がかかります。
例えばその日の基準レートが1ドル100円だった場合、100円を1ドルにするには100.5円かかることになります。

さらに通貨により、TTSとTTBの手数料も違う事にも気を付けましょう。
メジャーな通貨ほど安く、マイナーな通貨ほど為替手数料は高くなっていきます。
ちなみに米ドルなら0%~0.5%ですがオーストラリアやユーロなどは1~2%位と高くなっています。
預入の金利が高いのと比例して手数料も高いと思った方がいいでしょう。
預け入れ時手数料がTTSで2%、解約時TTBで2%ということはそれ以上の金利じゃないと利益になりませんよね。
オーストラリアドルは預入金利が高く人気の外貨預金ですが、手数料も高いことに要注意です。

投資は金利と手数料を計算して、それ以上の利益を見込めるのか考えてから購入しましょう。
メガバンよりネットバンクの方が為替手数料は安いです。定期的にキャンペーンで0%も行っています。
預入金利も各金融機関で違うので金利と手数料を必ず確認しましょう。
外貨預金のシュミレーターですが、こちらが使いやすいです。為替の損益分岐点も同時に出ます。
外貨定期預金シミュレーター | 情報・ツール | 外貨預金 | じぶん銀行

外貨建て保険の仕組み

本題の外貨預金保険ですが、リスクとして通常の外貨預金と同じです。

介護保障や死亡保険保障等がついていて、ある程度寝かせてから元本を上回る利息がつく商品です。
元本が上回る年数は保険商品により差がありますが、ある程度の年数がかかるのは確かで、その前に解約すると元本は保証されません。
なぜ寝かせる必要があるのか?
手数料という名の儲けを回収している期間だからです。

予定利率とありますが、その予定利率どうやって計算しているのか売っている人に聞いてみてください。
利率とは一般的に年で計算しているイメージをみなさん思い浮かべると思うのですが、そうやって計算してないのですよ。
みなさんがイメージしている年利で計算すると、パンフレットの利率にならないのです。

外貨預金建て保険ランキングで検索した某商品ですが、為替レートが一緒なら25年寝かしてやっと払込代金と解約返戻金が一緒になっていました。
25年全く増えない投資ってあほらしくないですか?
為替レートが一緒とするならば、通常の外貨預金なら1年目から利益出ますよ?。
リスクがすべて一緒なのに、保険会社を儲けさせるためにあるような商品なのですよ。

投資と保険は分けよう

それでも安心という保証が欲しいならば、外貨預金建て保険の保障は死亡とか介護とか年金とかなので、別枠で保険をかければいいのです。
ちゃんとライフプランをたて保障額を算出し、必要な保障をつけ、無駄なものを削ぎ落した保険を。
通常の保険商品ならあれこれ保障をつけたり、金額の設定も細かく出来ます。
投資でお金は増やす。iDeCoやNISAが適用出来るなら税制優遇も受ける。
保険で自分にあった細かい保険を確保する。
営業に騙されない。以上です。


じゃあ、保険じゃなくて外貨預金するわ!と思ってもちょっと待って下さい。
バーンと銀行に行って外貨預金するわと言ってしまうとその日に預金しちゃう流れになります。
しばらく使う予定がないまとまったお金があるから、すぐ外貨預金で運用したいと思っても為替の動向を見て預金すること。
為替は毎日ニュースで放送されているのでテレビだけで確認できます。
なるべく円高の時を狙いましょう。

まとめて預金するお金はないけれど積立なら出来るという方には、ドルコスト平均法といって高い時も安い時も買うことで結局平均的になるという考え方もあります。

ただ外貨預金は、私的年金運用で税金が優遇されているNISAやiDeCoは適用出来ません。
投資には様々な金融商品がありますので、外貨預金にこだわらず家計状況やご自分の投資スタイルで商品を選びましょう。

人気うなぎのぼり商品なのに、苦情が多く金融庁に叱られている外貨建て保険の話でした。

「保険でお金を増やす」はリスクがいっぱい

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